宇都宮公演~銀河鉄道の夜~
今年で3回目となった宇都宮東武ホテルグランデ公演❗ 2016年 セロ弾きのゴーシュ 2017年 風の又三郎 そして今年は
銀河鉄道の夜 永遠に夜空を走る銀河の列車.. あまりに有名な大作ゆえに、これまで大舞台で構成を練ってお届けしたことはありませんでした。 そういう意味では今回が御披露目になった訳ですが、演目が決まってからは正直苦しかったです。 まずは朗読と解説の割合や抜粋する箇所を決める作業。 原作を壊さないように表現するにはどうしたらよいのか...。 解説そのものが、自身の解釈になりすぎていないか?? 1985年に放映されたアニメ版の銀河鉄道を見直したり 原文はもちろん脚本を手掛けておられた別役実さんの解説などを読み直してみたり いつもいつもそうなんですが、賢治さんの作品には答えがあって、ないので(笑) この頃の賢治さんはクリスチャンにも大変シンパシーを感じておられたようです。 ご近所の斎藤宗次郎さんの影響もあるのでしょうが、作品のあちこちにそれを感じます。 例えば、船が沈んだと言って列車に乗り込んできた少女、男の子、青年の3人が天に召されていく美しいシーン等..。 (タイタニック号が沈没してニュースになった頃でもあります。) みんなが本当の幸いを求めて列車に乗り、天上に向かって旅をしますが、ジョバンニだけは地上に戻されてしまいます。 そして大切な友達カンパネルラとの別れ.. ジョバンニはカンパネルラが列車から消えた後に窓を開けて胸一杯に泣きます。 賢治さん自身も作品を書き始める2年前に妹のトシさんを亡くし、押し入れに頭を突っ込んでおうおうと泣かれたそうです。 そのことを彷彿させるシーンです。 なんて色々考えていたら感情移入してしまって息切れ( ;∀;) 演出八木さんの「朗読はあくまで作品とお客様のつなぎです」という言葉で立て直すことが出来ました。 どうにか30分でまとめた構成と朗読。 映像が出来上がりましたら、お聴き頂けると幸いではす。 そこにはるかさん(アニメーター平松悠)の描く美しい映像
銀河に浮かぶ蠍座
ジョバンニたちの街の風景
どこまでもどこまでも昇る列車
そして、加藤がこだわったシンプルな音楽
🎶
場面転換の風鈴の「ちりりん」という音色。
ジョバンニの気持ちがざわついた時
地上に降り立った時 とても印象に残りました。 エンディングに流れてくる軽やかなレクイエムが、物語をただ悲しいものにせずに終わらせてくれました。
ありがとう相方 皆さま本当にありがとうございました✨ (つづく) Shoji